私を良く知る心友からお下がりの、刺繍が綺麗な1着。
8月のお江戸フェイシャル、1日目を終えシャワーを浴び、最近出来た近くのホテルまでお散歩して
ちょっと偵察しようとエスカレーターに乗ったところ、夜遅く、人通りの無い場所でひとり
マシキ丈のワンピースの裾が巻き込まれ、身動きが取れなくなりました。
エスカレーターを降り終える寸前ギリギリで抜け出せましたが、巻き込まれた白いスカートの裾は真っ黒に…
ワンピースは破れずケガも無く済んだのですが、怖さで声が出ず、悲しくなりながらオイルまみれの
スカートの裾を持ちいつもの場所へと帰ると、深夜でしたがコンシェルジュとランドリースタッフの方がすぐに
対応して下さり、出来る範囲で洗い落とせるかやってみていただくことに。
色々な意味で不安な気持ちになりながらも連絡を待つことにし、その夜は何も食べずに就寝…
翌日の夕方。
ランジェリーをご覧のお客様と話し中の私の元に、真っ白に、そしてまるで新しいお洋服のように
ツヤも出て、美しくなってワンピースが戻って来ました。
怖さと悲しみと心友への申し訳無さで落ち込んだ後に、何倍もの感動を連れて来てくれました。
一緒に居たお客様は「まるでウエディングドレスの様な綺麗な質感!」とその技術と素早いサービスに
驚かれ、その翌日のお客様にもこの出来事をお話しし、ワンピースを見せると、鳥肌が…
帰る際、お礼とともに、ランドリーの担当者の方にも直接お礼が言いたいけれどお会いできず残念な旨を
話すと、フロントのスタッフの方は「伝えます」と返して下さるだけでなく、私の持っていたクリーニングの伝票を
コピーして控えて下さいました。
そして、今日からまたお江戸フェイシャル。
フロントで、「工場のスタッフ皆がワンピースのことを記憶しており、担当者も喜んでいました」
と教えて下さいました。
やっぱりここが好き。
新しさやスタイルを全面に出すのではなく、利用する人それぞれの目線に合わせ、フレンドリーな
ホスピタリティに溢れるこの場所が大好きです。
この夏のとっておきの思い出となりました。